4523 エーザイ(株)
エーザイ株式会社は、東京都文京区小石川に本社を置く日本の医薬品メーカーです。
コーポレート・スローガンは「ヒューマン・ヘルスケア(Human・Health Care)」で、ロゴのhhcはナイチンゲールの直筆サインから取り出したものです(会社ロゴの、赤は動脈を、青は静脈を意味する)。
社名は旧社名「日本衛材」(衛生材料の略。具体的には絆創膏や包帯の事)からです。
なお、現存する日本衛材株式会社とは無関係です。
神経系、消化器系に強みがあり、認知症薬、抗潰瘍薬を世界展開しています。
米MGI買収でがん関連分野に注力しています。
概要を見てみましょう。
2012年の世界の医薬品メーカーの売上高における順位は25位で、武田薬品工業(世界14位)・アステラス製薬(同18位)・第一三共(同19位)・大塚ホールディングス(同20位)に次ぎ国内5位に位置します。
メインバンクは埼玉りそな銀行です。
現在の主力商品は1990年代に発売した自社開発製品のアリセプトとパリエット/アシフェックスで、この二つで売上のおよそ60%を占めています。
売上高に占める自社開発品の比率が約90%と高く、かつ海外での売上比率も全売上高の過半数超と多いのが特徴です。
加えて、米国においては、創薬・研究・開発・生産・物流・営業まで、製品販売にかかわる全ての部門をエーザイ、もしくはその子会社で持つ唯一の日本の製薬会社です。
同様のことを英国、インドにおいても実施する様相です。
また、経営に関しても、同族会社では珍しく、社長以外に取締役と執行役を兼務するものは存在せず、取締役も過半数以上が社外の専門家(弁護士、教授など)となっており、完全に社長の意図だけでは経営できないようになっています。
創業者は、内藤豊次(初代社長:故人)で、現社長、内藤晴夫の祖父にあたります。
内藤豊次が、旧:東京田辺製薬(現:田辺三菱製薬)を57歳で退職し、起業しました。
創業当初は、ビタミンEから始まり、ネオサンプーン(避妊薬)、チョコラシリーズ等を手がけていきました。
この“チョコラ”とは、チョコレートとコーラをもじったもので、チョコレートやコーラのようによく売れますようにと、願って考えたネーミングであると、2代目社長の内藤祐次(晴夫の父にあたり、2代目社長:故人)の著書にあります。
1960年代から1990年代にかけて、メチコバール(末梢性神経障害治療薬)、セルベックス(胃炎治療薬)を中心に急成長を遂げました。
1988年、エーザイイノベーション宣言とともに、現社長の内藤晴夫が当時49歳の若さで社長に就任しました。
その後、戦略的五カ年計画を4期に渡り実施し、第1期(1987年~1991年:国内営業の時代)、第2期:(1992年~1996年:グローバリゼーションの時代)、ここで国際化(欧米)を進め、第3期(1997年~2001年:飛翔の時代)、第4期(2001年~2007年:ミレニアム計画:2006年度で終了)と進めて、2004年度で5000億円の売り上げを達成しました。
2006年度より2011年度まで、ドラマティックリーププランの時代と位置づけています。
先の2製品のヒットによりここ10年で飛躍的に売上高が増大したことにより、一時株価が6600円近くに達したが、製薬業界で話題の2010年問題、いわゆる特許切れの問題で、エーザイを問わず、各製薬会社ともに実力以上に株価が低迷しました。。
大衆薬もビタミン剤「チョコラ」シリーズと胃腸薬「サクロン」、ハンドクリーム「ザーネ」、乗り物酔い止めの「トラベルミン」シリーズなど古くから知名度がある製品の他、スイッチOTCとして医療用胃薬セルベックスをスイッチした「セルベール」や医療用アレルギー性鼻炎薬アゼプチンをスイッチした「ハイガード」もあります。
1987年の長期経営計画(2001年度までに売上高5,000億円を目標)によって見いだされた「ヒューマン・ヘルスケア (Human・Health Care)」という言葉は、同社のスローガンにもなっています。
もう一つの特徴として、エーザイの企業理念である「患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を考え、そのベネフィット向上を第一義とし、世界のヘルスケアの多様なニーズを充足する」は、定款にも盛り込まれており、現状では、イオングループとエーザイだけが、企業理念を定款に盛り込んでいます。
現職まで創業者一族がトップにつく同族会社だが、次期社長の世襲はしないと現社長が新聞紙上でコメントしました。
2016年現在、乳がん治療薬(エリブリン:商品名ハラヴェン)が、日米欧での承認優先審査候補品となっており、2010年11月米国FDAの承認を得ています。
2016年4月、てんかん治療薬(ペランパネル:開発コードE2007)が製造承認されました。
その他、敗血症治療薬(エリトラン:開発コード:E5564)などの主要開発品が承認申請間近である。
対談スペシャル エーザイ内藤晴夫社長×たけみ敬三 vol.1
投資判断は時価総額は売上高の3倍で、営業利益率は10%程度で、売上高の成長は止まっています。
研究開発は絶え間なく続けているようなので、業績が大きく落ち込むようなことはなさそうですが、株価がピークアウトしているような印象は受けます。
チャートを見ると、すでに一度天井は付けていて、信用倍率は1倍を超えています。
とここまで書きながら、並行して動画を見続けたのですが、自民党の国会議員とこれだけの話をされるのを見ましたら、少し考え方を変えました。
一応今回の投資判断は見送りますが、売り崩された買いもありだと思います。
底値は3000円近辺ですね。
注目したいと思います。
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